第２章 アスカード
エミル
なんだか……寂しい街だね
マルタ
おかしいな。前にパパと来た時はこんな感じじゃなかったんだけど……
エミル
そういえばマルタ。家族はどうしてるの？
マルタ
……そ、それは……
危ない！
エミル
うわっ！？ ご、ごめんなさい！
？？？
……いや
エミル
あ……あの……
？？？
……いや。おもしろい生き物を飼っているな
エミル
マルタ
もう、エミル！ 何してるの！ ごめんなさい。大丈夫ですか？
エミル
マルタ……。この人が……
？？？
――この街も変わってしまったな
エミル
え？
マルタ
あの……。アスカードのご出身なんですか？
？？？
遠い昔の話だ。まだここがアスカードという名ではなかった頃のな……
エミル・マルタ
？？？
――すまない。ここは私の故郷であると同時に我が友との思い出の地でもある
つい鑑賞にふけってしまった。失礼するとしよう
エミル
あの人……テネブラエに気づいてた
マルタ
うそ！ そんな人初めて……
エミル
何者なんだろう……