クラトスとの通信（２周目）
エミル
すごい霧……
？？？
……そろそろ通信機能の限界地点に到達したようだ
ユアン
そうか……
？？？
ここから先は全てが宇宙の闇に吸い込まれる
ユアン
これがおまえとの永遠の別れとなるのだな。ロイドに知らせなくていいのか
？？？
何故、知らせる必要がある。ロイドとは地球を離れる前に別れを済ませた
私はもはや過去の存在だ。それよりも世界樹のことを頼むぞ
ユアン
おまえに言われるまでもない
エミル
あ……あの……
？？？・ユアン
？？？
結界を張っていたのではないのか
ユアン
……いや、こいつは精霊だ。話しただろう。あの時出会った精霊ラタトスクだ
だから結界が反応しなかったのだろう
エミル
す、すみません。僕、邪魔をしてしまったみたいで……
？？？
……いや、我らこそあなたの信頼を裏切ってしまった
テネブラエ
今のラタトスクさまはあなたたちと出会った頃の記憶を封じておられます
？？？
センチュリオンか……。久しいな
テネブラエ
我らが眠りについている間に世界は大きく変化していたようですね
？？？
そうだな……。そして我らが生んだ世界のゆがみはロイドたちが正してくれた
エミル
あなたは？
クラトス
私はクラトス・アウリオン。デリス・カーラーンと共に最果てへ向かう者
ユアン
クラトスは私のかつての同志だ
私はこの大地で同志たちのその後を伝えクラトスはデリス・カーラーンに移住した同志たちの様子を知らせてくれた
エミルよ。クラトスのことはロイドたちに言わないで欲しい。どちらにしてもこれが最後の通信なのだ
エミル
……は、はい……
クラトス
……今あなたはロイドと共にあると聞いている
エミル
はい。色々助けてもらっています
クラトス
……ロイドを――いや、ロイドと仲間を頼みます
エミル
は、はい！
クラトス
そろそろ通信が切れる。これで失礼させてもらおう
さらばだ 我が友ユアン・カーフェイ
ユアン
……さらばだ 我が友クラトス・アウリオンよ
エミル
……あの。デリス・カーラーンっていうのは……
ユアン
遠く離れた星の名だ。その星は精霊やエルフの故郷であると聞く
今は新たな安住の地を求め宇宙をさまよっている
エミル
クラトスさんって人はそこにいるんですね
ユアン
……ああ
エミル
僕には詳しいことはわかりませんけど安住の地が見つかるといいですね
ユアン
……そうだな